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 食物アレルギーとは?

食物アレルギーとは、食べ物の中のアレルゲンとなる成分(主にタンパク質が多いと言われる)に過剰に反応し体調に変調をきたす事です。日本では、約4200万人程の人が発症していると言われ、下痢や腹痛、嘔吐、ジンマシン、唇や目の周囲の腫れなどが起こり、重度のケースではアレルゲンが血流により全身を廻り、血圧が低下したり循環器不全がでたり、喘息の発作の様な状態に陥り、最悪の場合生命の危険も起こりうると言われています。主に「そばアレルギー」に多く見られるようで、これを「アナフィラキシーショック」と言います。小児までにみられるアレルギーの大半は消化器系の未成熟が原因と言われ、成長し消化器系が丈夫になれば改善されるケースがほとんどだと言われていますが、大人になってからの発症は困難のようです。また、皆さんご存知の花粉症のように、突発的に発症する事もありますから、アレルギーの正しい知識を知っとく事が大事だとされています。


 食物アレルギーの症状

クーブス(Coombs)とゲル(Gell)の2人により、アレルギーの症状などをⅠ~Ⅳ型まで4つのグループに分けれました。狭義のアレルギーは大抵Ⅰ型アレルギーの事を言い、食物アレルギーもこのタイプに属します。このタイプは「即時型」や「アナフィラキシー型」と呼ばれ、アレルゲンが作用して約15分~半日ほどで反応が起きると言われます。これは最初のアレルゲン侵入により産生された、抗体である「IgE(イムノグロブリン、アレルギー反応に作用するタンパク質)」が同一物質の再度の侵入に対し即座に反応し、皮下組織や粘膜下組織などで生体防御している「肥満細胞(マスト細胞)」から化学物質などが放出される事で引き起こされるとされます。つまり、食物アレルギーなどはこのIgE抗体がアレルゲンを1度記憶しているため2度目以降即座に免疫反応を起こすのだと言われています。しかし、アレルギー反応は人により様々で、症状から起因因子を特定する事は難しく、検査など(皮膚テストなど)でアレルゲンを探し出していく事が大切だとされています。主な食物アレルギーの症状は以下のようなものがあげられます。

【消化器系など】
・アフタ(口腔周囲の炎症)  ・下痢  ・便秘  ・腹痛
・嘔吐など

【呼吸器系】
ゼイゼイ・ヒュウヒュウなどといった気管支喘息の様な症状がでます。主に乳幼児に多くみられるようですが、アレルギー性ではない気管支喘息の場合もありますので注意してください。

【皮膚系】
ジンマシンなどは、最も多い症状だと言われています。また小児で多くみられるアトピー性皮膚炎などは先のⅠ型と「Ⅳ型」の性質もあると言われ、このⅣ型は即時型に対し「遅延型」や「細胞免疫型」など呼ばれ、約半日~数日かけて起こるタイプです。これはT細胞(リンパ球の1種で自己の細胞感染した時などそれを攻撃する)が起こす反応だと言われ、主に接触型の皮膚炎を引き起こすとされます。他の皮膚症状では、うるしや金属、また最近よく聞く、ラテックスなどのアレルギー反応です。

【その他】
その他ではのアレルギー症状は主に、乳児のオムツかぶれ(ミルクアレルギー)や夜尿症、頭痛、自家中毒症などがあげられています。


 食物アレルギーの原因

食物アレルギーの原因は前述の「アレルゲン(抗原)」を摂る事により発症します。食物では「乳・卵・落花生・そば・小麦」などが代表的なアレルゲンとなりうるもので、成分中の「タンパク質」が原因だと言われこれを「アレルゲンタンパク質」と言います。また、これらによりアナフィラキシーショックを起こす危険性がある食品は「特定原材料」の表示を食品衛生法で定められ、または推奨されています。

【特定原材料】
・卵  ・小麦  ・そば  ・落花生

・乳

【特定原材料に準ずるもの】
・あわび  ・イカ  ・イクラ  ・エビ  ・オレンジ  ・カニ

・キュウイフルーツ  ・牛肉   ・くるみ ・サケ    ・サバ

・大豆   ・鶏肉  ・バナナ  ・豚肉  ・松茸    ・桃

・山芋   ・リンゴ ・ゼラチン

しかし、表示される原材料は24品目とされ、それ以外のものは特定原材料や特定原材料に準ずるものとして表示されないと言われていますので充分注意して下さい。しかし、先のアレルゲンタンパク質で全ての人が発症するわけではありませんし遺伝的アレルギー体質も深く関わっていると言われています。


 予防策

食物アレルギーの予防は、当たり前のようですがアレルゲンとなる物質を食べない事です。しかし、食物アレルギーは他の花粉症などと異なり、どの成分がアレルゲンとなっているのかを自分で知るにはそう簡単な事ではありません。乳児などの場合では、アレルゲンとなりやすい食品をあげ、1定期間与えないような事もあるようですが、正しい方法で行わなければ発育障害を引き起こす危険性もあると言われています。小児では、主に消化器系の未成熟が食物アレルギーの原因であると言われ、ほとんどは成長するにつれて治る事が多いと言われます。しかし、それまでの期間はやはり正しい知識と予防が必要必要です。日常の食生活などでできる注意点は以下のとおりです。

【アレルゲンを認識】
まず第一に、ご自分やお子さまのアレルゲンを知る事です。この場合は自己判断せずに、必ず専門医に相談する事が大切です。

【食事記録】
疑わしいと思われる食品や成分などをノートなどに書きとめる事でアレルゲンを探るのに役に立ちます。また、記録を参考にし、同じ食材は抗体産生を防ぐためにも約1週間程あけて使用する事が望ましいようです。

【原材料表示を必ず確認】
原材料を必ず確認し、少しでも疑問を感じたらお客様センターなどに遠慮せず問い合わせをしましょう。

【初めての食物は要注意】
初めて食べる物は、原材料を確認したうえで、医師などに相談した方が良いでしょう。

【調理法及び調理器具】
タンパク質は熱により変性を起こし、アレルギーの危険を減らしてくれると言います。油の使用は最小限にしてテフロン加工の器具を用いたり、また、食物アレルギーはほんの少しの量でも発症すると言われてますから、包丁やまな板などを使用した後はよく洗う事が大切です。その他、調味料や香辛料、ドレッシングなども注意し、疑わしいと思われる事は電話などで質問するようにしましょう。最近では、先の特定原材料及び準ずるもの25品目を含まないドレッシングなども販売しているようです。


 食物アレルギーの治療

食物アレルギーの治療法は、「食事療法(除去食物療法)」を行いながら抗アレルギー薬などを併用したりする事が主な治療法だと言われます。

【除去食物療法】
・まずアレルゲンを医療機関などで特定します。授乳期の乳児などの場合は 最低約1年程「母乳(免疫グロブリンのIgAが豊富に含まれます)」を与え、この時母親が除去食を摂ります。母乳を与える事が困難な場合はアレルギー用の粉ミルクも市販されているようです。

・アレルゲンが特定したらその起因とされる食物の除去を始めます。離乳期から幼児の場合では、通常より約1,2ヶ月遅らせて摂らせると言われています。

・食物制限は必要最低限に抑え、それに代わる食物をきちんと捕り発育障害を防ぎます。離乳食の場合では、野菜、穀物を主に加熱をよく行い、流動食→半流動食→半固形食と少しずつ移行していきます。

・毎日同じ食品をとる事は控えます。幼児などはアレルギーを比較的起こしにくいとされる、白身魚などからタンパク質を摂る事が良いとされています。

・子供へのおやつなどは、食事同様手作りで与え、りんごやばななキュウイなどアレルゲンになりやすいもの以外の新鮮果物などやとうもろこしやおいもなど自然食品も良いと言われます。

アレルギーの人の疎外感などを防ぐため、家族全員が同じ食事を摂り牛乳や卵は幼児などの場合約1才を 過ぎたあたりから、アレルゲンと断定されていない場合に限り、様子を見ながら少しずつ摂らせます。

・外食などでは、特に魚類(すしなど)、そば、ゼラチン質のものは控えるようにしましょう。

・加工食品や食品添加物などはなるべ避け、手作りを心がけ、調味料なども砂糖、塩そしてダシなどは、素材そのものからのものや、昆布だしなど天然のものを使用する事が望ましいようです。

・これらを続けながら、約半年~1年ごとにアレルゲン検査を行い、食物アレルギーの変化などを調べていくとされています。

また、子供などには過度に同情したりせず、努力の結果を常に認め褒めてあげる事が大切だと言われています。

【薬物療法併用】
上記の除去食物療法を行いながら、薬を併用したりする事もあります。しかし、その必要性や副作用などを納得いくまで医師に相談し行う事が大事です。子供などの場合には抗ヒスタミン剤など用いながら、少しずつ様子をみながら、今まで除去していた食物をとっていき、徐々に慣らしていく方法もとられています。これを行う事により、消化器官の発育と共にアレルギーが解消される事も多くみられるようです。万が一、呼吸困難やショック症状が現われた場合には速やかに救急車などを呼びましょう。最近では「エピネフリン(ボスミン)」などの、アナフィラキシーを軽減する事ができる注射を医師の処方の元所持できるようになりました。これは元来、山間部などで蜂毒にやられた場合の応急処置としてのものとされますが食物アレルギーのショック症状にも有効であるので、医師に相談してみる事も良いでしょう。

この他では、治療のサポート的役割として「香蘇散(コウソサン)」という漢方も用いられた例もあるようです。これは、普段風邪の薬として用いられますが食中毒などの症状にも有効とされ、味も他の漢方とは違い比較的飲みやすいようです。

アレルギー体質は遺伝する確立が高いと言われています。統計では、親のどちらかがアレルギーを持っている子ども場合の約40%にアレルギー症状が出て、両親がアレルギーを持っている子ども場合では約70%以上に出ると言われています。食物療法は家族が協力し合い、根気よく続け、医師に定期的にかかる事が早期回復のポイントだと言われています。